ギャンをめぐる相場エピソードには、すさまじいものがあります。
1908年、30歳のときに、たった130ドルの資金を30日で1万2000ドルに
殖やし(!!)1923年、45歳のときには973ドルの資金を、わずか60日で3
万ドルにしたという記録が残されているんです。
そして、ギャンの名を世に広める決定的にしたのは、1914年の第一次世界大戦
を予測したことと、1929年にの史上最大の大暴落をその1年前に予測し、新聞紙
上で語った以下の言葉はあまりにも有名です。
「多くの投資家が、その暴落によって、自信を失うだろう」(実際には、自信を
失うレベルどころではない程、大きな損害を受けたのですが)
W・D・ギャンは1878年にアメリカの綿花産地であるテキサス州ラフキンに
生まれ、20歳まで、ごく普通に綿花のウエアハウスで働き、1902年に24歳の
ときに商品先物取引を始めています。
30歳になると、それまで商品先物取引のブローカーをしていたオクラホマを
離れ、遂にニューヨークに進出し、ここからギャンの相場師としてのキャリア
が本格化します。
我々が、ギャンから参考にすべきことは、「ギャンルール」と呼ばれている
彼が残したトレードに関する掟をまとめたもので、この中で、特に注目すべき
は、「リスクをコントロールすることの重要性」に強く訴えている点です。
これはギャンの投資姿勢が、儲けることよりも損をしないことに重点を
置いていたことに一致しております。以下がその一部の抜粋したものなので
是非参考にしてください。
●資金を10等分にし、一回の取引に資金の10分の1以上のリスクを決して取らない
●ストップロスオーダーを使う
●市場が活況のときのみ取引すること。動きが鈍い活気の無い市場には手出し無用
●安いというだけで買ってはならない、高いというだけで売ってはならない
●実現益を蓄積すること
●損が出た後は取引量を縮めよ。決して増やしてはならない。
上述したルールには意外性は全くなく、投資スタイルとしては、どちらか
というと臆病ともいえるものであるにも関わらず、その生涯を相場で生き抜き、
巨富を気づいた男の言葉には、言葉では言い表せない重みがあります。
※投資は自己責任でおねがいします。
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